昭和歌謡大全

独特な視点による昭和歌謡曲の紹介。 平成に入ってから2000年頃までの曲も取り上げている。

No.1~No.10

No.1 『知床旅情』(加藤登紀子・1971)
小節の途中から始まること。
4小節で揚がり、4小節で下がるメロディーライン。
3拍子のリズム感。
唱歌・童謡のような無理のないコード進行。
ギター一本での伴奏によるメッセージの伝わりやすさと商業性の無さ。
「少年老いやすく学成り難し」などと音読したときと同じ呼吸で詠める歌詞。
歌詞の内容を伝えるのに合ったゆっくりとした曲の速さ。
旅情、郷愁。
学生運動失敗による虚無感からの再生。
カニ族による流行。
カバーなど唄い継がれてきたことによる崇高さ。
~同系曲『なごり雪』~


No.2『キッスは目にして』(ヴィーナス・1981)
ウンパパ・ウンパのリズム、ノリ。
大きな水玉模様のロングスカートとポニーテールで踊る女性を連想する懐古感。
甘えるおねだり系の唄い回し。
生活の豊かさや都市化へのマッチ。
~同系曲『君たちキウイ・パパイヤ・マンゴーだね』『タッチ』『夏のお嬢さん』『パタパタママ』~


No.3『電撃戦隊チェンジマン』(KAGE・1985)
戦隊モノのメロディー・歌詞パターンが、まだ出尽くしていない頃の曲であるため、かぶりを避けようとする無理がないこと。
戦隊モノの創成期の曲を踏まえ、熟成が進み、楽曲としてきれいであること。
ファミコン・ビックリマン・キン肉マンなど子供文化の興隆期の勢いがあること。


No.4『高原列車は行く』(岡本敦郎・1954)
声色・コード進行・歌詞に時代の特色があること。
そのため、初めて聴いたときも、ある小節でこの先どう流れるか予測できる安心感があること。
~連想曲『タクシードライバー』(ガキの使いやあらへんで)~


No.5『ひとりじゃないの』(天地真理・1972)
実写版ちびまる子ちゃんで印象的に挿入
~同系曲『赤い風船』『瀬戸の花嫁』~


No.6『想い出の渚』(ザ・ワイルドワンズ・1966)
グループサウンズの代表曲
~同系曲『いつまでもいつまでも』『ブルーシャトゥ』~


No.7『なみだの操』(殿さまキングス・1974)
ザ歌謡曲なこぶしと伴奏楽器。
現代では差別的だが当時の人々の心には響いた歌詞(演歌には悲哀を歌ったものが多い。あまり日常ではあり得ないことでなければエンターテイメントにはならない。)。
~『青い果実』『恋の奴隷』~


No.8『バスルームから愛をこめて』(山下久美子・1989)
切ない恋心が共感を呼ぶ。
"男なんてシャボン玉" という比喩は、なかなか考え出せない。
~連想曲『恋に落ちて』『M』『One more time One more chance』『まちぶせ』『部屋とYシャツと私』『ウェディング・ベル』~


No.9『街角トワイライト』(シャネルズ・1981)
ドゥーワップ
ボンボボボボボボボボ
トランペット
~同系曲『一連のシャネルズの曲(ハリケーン・トゥナイト・Tシャツに口紅・涙のスイートチェリー・ランナウェイ・(め)組の人)』『IMAGE DOWN』~


No.10『天使の誘惑』(黛ジュン・1968)
高度経済成長の前向きな時代を感じる。
水前寺清子の『三百六十五歩のマーチ』も同年の発売。
しかし、フォーク・クルセダーズの『悲しくてやりきれない』など、日米安保闘争に対する悲哀を連想する曲も発表されている。
2018年に68歳の人が18歳の時の曲。
※参考  『現在68歳前後の有名人』 
  (すでに亡くなっている人は、もし生きていたら何歳かということと、亡くなった西暦年を記載)
安倍晋三64 ・ 松任谷由実64 ・ 小林幸子64 ・ 松平健64 ・ ワレリーゲルギエフ65 ・ 秋本治65 ・ 関根勤65 ・ 山下達郎65 ・ ウォーレンクロマティ65 ・ さだまさし65 ・ 安西マリア(65-’14) ・ 夏木マリ66 ・ 天地真理66 ・ 笑福亭鶴瓶66 ・ 松坂恵子66 ・ 長州力67 ・ 山本リンダ67 ・ 藤圭子(67-’13) ・ 和田アキ子68 ・ 志村けん68 ・ 萩原健一68 ・ スティービーワンダー68 ・ 八代亜紀68 ・ 細川たかし68 ・ 6代目三遊亭圓楽 68 ・ 綾小路きみまろ68 ・ 矢沢栄吉69 ・ 武田鉄矢69 ・ 錦野あきら69 ・ 糸井重里69 ・ 市村正親69 ・ やしきたかじん(69-’14) ・ 都はるみ70 ・ 沢田研二70 ・ 枡添要一70 ・ 大塚範一70 ・ 泉谷しげる70 ・ スティーブンタイラー(Earo Smith)70 ・ 北野武71 ・ 小田和正71 ・ 泉ピン子71 ・ 稲川順二71 ・ 高田純次71 ・ 星野仙一(71-'18) ・ '三遊亭小遊三71 ・ 今いくよくるよ71 ・ スティーブンスピルバーグ71 ・ 加藤和彦(71-’09) ・ 美川憲一72 ・ 堺正章72 ・ 吉田拓郎72